左官は、元々はコテを使って壁に土を塗る職種でしたが、現在は、コテを使ってセメント系の材料を壁や床に塗る事が多いです。タイルや防水の下地として、ガタガタの壁や床を平滑にしたり、コンクリートを打設した後に、表面を平滑に仕上げたりと、何かと下地を作って頂きます。
左官材料は塗厚に合わせて調合された材料であったり、現場で調合して練った材料を使います。写真の作業は、水とセメントと砂を混ぜて、モルタルという材料に調合したモノを床に流しています。一般の方には、この一連の作業は「セメントを塗る」と表現した方が分かりやすいと思います。しかし、私自身も、つい 「モルタルを塗る」と言ってしまうのですが「は?」と言われてしまうので、極力「セメントを塗る」と、お伝えするようにしています。 モルタルを練る作業は、少ない量であれば、大きめのバケツに撹拌機と呼ぶ電動工具で練り上げます。しかし、モルタルが大量に必要な場合は、練り機と呼ぶ大きな釜の様な機械を現場に持ち込み、水・砂・セメントを入れて練り混ぜます。セメントの袋は25kg 有りますが、何から何まで、いちいち重すぎます。材料は重たいし、セメントの粉で手や体は汚れるし、ただでさえ成り手が少ない工種なのだから、セメントメーカーが、袋をもっと軽くすれば良いのに・・・と、私は、いつも思っています。
![モルタル
左官
左官工事](https://rds.work/wp-content/uploads/2023/01/IMG_1090-1024x768.jpg)
モルタルを流し終えた後。水が浮いてきます。この時は、更に、色モルタルを塗りましたので、表面は触らず、このまま乾燥させました。 この現場の実績写真
![モルタルコテ押え
左官工事](https://rds.work/wp-content/uploads/2023/01/IMG_5338-2-1-768x1024.jpg)
上記とは別の現場の写真ですが、モルタルを仕上げに使う場合、最後に「押え」と呼ぶ左官の仕上げ作業で、平滑に仕上げます。左官職人さんの、見せ場の一つであり、やり終えた職人さんは、清々しく現場から帰って行きます。また、床の入隅をr面で仕上げるなど、仕上げには細かい作業も生じます。この現場の実績写真
建築工事で、床を作れる工種は、主に大工さんと左官屋さんです。石やタイルや塩ビ系の床材は仕上げです。アスファルトは舗装です!
セメント色で仕上がる左官の事ばかりを書きましたが、珪藻土や漆喰、和室のザラザラした壁(じゅらくと云う)を塗るのも左官屋さんの仕事です。そして、輸入建材で意匠性の高い材料もございます。カウンター天板の仕上げにも使える材料ですが、「モールテックス」という材料です。以下は、モールテックス塗り作業写真(抜粋)となります。これも、左官材ですので、コテで塗ります。
![モールテックス](https://rds.work/wp-content/uploads/2023/01/IMG_8769-1024x628.jpg)
モールテックスをカウンターに塗っている状況
![モールテックス](https://rds.work/wp-content/uploads/2023/01/IMG_8806-1024x707.jpg)
塗り終わったモールテックスを電動サンダーで研磨している状況
![モールテックス](https://rds.work/wp-content/uploads/2023/01/IMG_9231のコピー-1024x755.jpg)
研磨後、保護剤を塗り、乾いて仕上がった状況 この現場の実績写真