リフォーム工事にて、木製無垢材の框引き戸を納めさせて頂きました。断面加工・超仕上げと呼ぶ平滑加工を行ったオーク無垢材を現場に入れて、下地処理を行いながら木目を選定をしました。
木材や金属のフレームで組み上げて、フレームが見える形の建具を「框戸(かまちど)」と呼びます。今回の框戸は、オーク無垢材です。建具の形状としましては、高級な部類になります。使用箇所やデザイン・掛ける事が出来るコストにより、木製・鉄・ステンレス・アルミなどで、建具を組み立てます。コンビニエンスストアの入り口の自動ドアは、アルミの框引き戸と呼べますが、一般的にも専門家でも、コンビニのドアは自動ドアと呼びます。ほとんどのコンビニの自動ドアは、アルミ製です。
全ての建具に該当すると思いますが、材質と作り方と吊り方(動き)は、別個のモノとなります。
例1)木材使って、框戸を組んで、引き戸として納めさせて頂く。
例2)ステンレス材を使って、框戸を組んで、開き戸として納めさせて頂く。
といった、形となりますが、吊り方につきましても、どの様な建具金物を使うかによって、様々となり、非常にバリエーションが多くなります。
今回のリフォームでは、引き戸の提案をさせて頂きましたが、建物の状態により、上吊り式よりも、床レール式の方が好ましいと判断させて頂きました。



下地処理から、塗装までを紹介させて頂きますが、通常は、組み上げた建具に対して、下地処理を行います。今回は、材料の木目を見ながらどの部分を戸先や戸尻に使うかを確認したくなり、部材の段階で下地処理を行いました。また、この下地処理は作業の終わりが見えないので、実施してくれる建具工場も少なくなり、工事品質の確保も兼ねて、自分でやってみました!


水拭きには、木の成分に立ち退いて貰って着色の吸い込みを良くする効果も有ります。





ここまで仕上げたモノを、現場に搬入して、建具の取付職人が戸車などの金物を取り付けて、納めさせて頂きます。その作業を、工事現場の用語で「吊り込み」と呼びます。製作品の木製建具の吊り込み作業は、ほぼ現場が仕上がった状態で行われます。建具によっても、空間のイメージがガラッと変わったり、工事が完成に近づいている実感が湧いたりもします。